寒中見舞いは、マナーを守って送らなければならないため、どのように対処すべきか困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、寒中見舞いのマナーや注意点を解説します。
寒中見舞いの贈りものにおすすめのものや、のし・表書きについての注意点も解説しますのでぜひご覧ください。
そもそも寒中見舞いとは
まずは、寒中見舞いの概要を説明します。
寒中見舞いとは?
寒中見舞いとは、1年で最も寒い時期に送る挨拶状のことを指します。
以下の理由から、年賀状の代わりに寒中見舞いを送るケースも多いようです。

- 自分または相手が喪中
- 年賀状を送り忘れた
- 喪中に年賀状を受け取った
また、年賀状と寒中見舞いを両方送ってもマナーに問題はありません。
お歳暮やお年賀を渡せなかった場合は、贈りものと寒中見舞いを一緒に渡すケースもあります。
寒中見舞いの時期
冬の寒い時期に送る寒中見舞いですが、送るのにふさわしい期間がきちんと決まっています。
年賀状の時期が過ぎた後、まだ寒さが厳しい頃に届くようにするのがマナーです。
ここでは、寒中見舞いを出す適切な時期や、はがきを出すのに適切なタイミングについて詳しく見ていきましょう。
松の内から立春まで
寒中見舞いを出す時期は、「松の内が明けた日から立春まで」に届くようにするのが一般的です。
松の内とは、正月飾りを出して新年を祝う期間のことで、地域によって日程が異なります。
関東では1月7日までが松の内、関西をはじめとした地域では1月15日までとされることが多く、中間の10日ごろまでとする地方もあります。
松の内が終わった後の1月中旬から2月初旬にかけては、一年でもっとも寒さが厳しい時期にあたるため、「寒中見舞い」に最適な時期です。
また、立春は年によって異なります。
この日を過ぎると季節の上では春となるため、「寒中見舞い」ではなく「余寒見舞い」となります。
寒中見舞いを出すタイミング
寒中見舞いを送るタイミングは、松の内が終わってから立春までの約3週間から1カ月程度が目安です。
例えば、関東では1月8日以降、関西では1月16日以降に相手へ届くように投函するのが理想です。
郵便事情を考えると、松の内の最終日(1月7日または15日)に投函すればスムーズに届くでしょう。
特に、年賀状を出しそびれた相手や、喪中の方へのご挨拶として送る場合は、この時期を意識して投函することで失礼のない対応ができます。
寒中見舞いは「新年の挨拶」とは異なり、相手を気遣う丁寧な便りとして受け取られるため、焦らず落ち着いて準備することが大切です
立春以降に出す場合は「余寒見舞い」となる
もし寒中見舞いを立春を過ぎてから出す場合は、「寒中見舞い」ではなく「余寒見舞い」として送るのが正式です。
暦の上では春を迎えますが、実際にはまだ寒さが残るため、「寒さが和らぎつつあるこの頃」といった柔らかい言葉を使うのが適しています。
余寒見舞いを出す時期に明確な決まりはありませんが、一般的には2月末ごろまでが目安です。
北海道や東北などの寒冷地では、3月中旬まで送っても不自然ではありません。
文面では、冬の名残を感じながらも春の訪れを待つような優しい表現を心がけると、より季節感のある挨拶状になります。
寒中見舞いに書く内容
冬の厳しい寒さが続く時期に送る「寒中見舞い」は、単なる季節の挨拶ではなく、相手の健康を気遣い、自身の近況を伝える大切な手紙です。
特別な決まりがあるように思われがちですが、実際は一定の構成に沿って書けば誰でも丁寧な印象の文面を作ることができます。
ここでは、寒中見舞いの基本構成と、シーン別寒中見舞いの例文を見ていきましょう。
寒中見舞いの文章構成
寒中見舞いは少し難しそうに感じるかもしれませんが、基本の流れを押さえれば誰でも丁寧に書けます。
構成は「季節の挨拶」から始まり、「相手の健康を気遣う言葉」「自分の近況」「結びの挨拶」、最後に「日付と差出人情報」を添えるのが一般的です。
冒頭では「寒中お見舞い申し上げます」「寒中お伺い申し上げます」といった定型句を用い、「拝啓」「敬具」などの頭語・結語は不要です。
次に「厳しい寒さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか」など、相手の体調を思いやる文を続けます。
中盤では「おかげさまで家族一同元気に過ごしております」「昨年、新しい環境に移りました」など、近況を簡潔に伝えましょう。
結びでは「まだまだ寒さが続きますが、どうぞご自愛くださいませ」といった気遣いの言葉で締めくくります。
最後に日付と住所・氏名を明記すれば、心のこもった寒中見舞いが完成します。
【シーン別】寒中見舞いの例文
冬の挨拶や年賀状の代わりとして使える寒中見舞いには、状況に応じた文面の使い分けが必要です。
ここでは、5つのシーン別に例文と構成ポイントを紹介します。
季節の挨拶における寒中見舞い
季節の挨拶としての寒中見舞いは、純粋に相手の健康を気遣う内容で送ります。
そのため、年賀状や喪中などの要素を含めず、季節感とやさしい言葉遣いを意識するのがコツです。
例文
寒中お見舞い申し上げます。
寒さがいっそう厳しくなるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私どもはおかげさまで元気に日々を過ごしております。
まだ寒い日が続きますので、どうぞお体にお気を付けてお過ごしください。
春の訪れを心待ちにしながら、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
令和〇〇年〇月
年賀状を出すタイミングを逃した相手への寒中見舞い
例文
寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年賀状をいただきながら、ご挨拶が遅くなり誠に申し訳ございません。
新年早々よりお心遣いをいただき、心より感謝申し上げます。
おかげさまで家族一同元気に過ごしております。
本年も変わらぬご厚誼のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
令和〇〇年一月
喪中の人への寒中見舞い
例文
寒中謹んでお見舞い申し上げます。
ご服喪中のことと存じ、年始のご挨拶は控えさせていただきました。
厳しい寒さが続きますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
寒さが身にしみる折、どうぞご無理なさらず、お体を大切にお過ごしください。
穏やかな日々が訪れますよう、心よりお祈り申し上げます。
令和〇〇年一月
喪中にもらった年賀状への返事
例文
寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年始状をいただき、誠にありがとうございました。
昨年〇月に母が永眠いたしましたため、年頭のご挨拶を控えさせていただきました。
ご連絡が行き届かず、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。
令和〇〇年一月
喪中の人に年賀状を出した際のお詫び
例文
寒中お見舞い申し上げます。
このたびはご服喪中と存じ上げず、年始状をお送りしてしまい誠に失礼いたしました。
ご尊父様のご逝去を知り、謹んでお悔やみ申し上げます。
ご家族の皆様におかれましては、お悲しみの中にあってもお体を大切にお過ごしください。
寒さの厳しい日々が続きますが、どうぞご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
令和〇〇年一月
寒中見舞いで贈りものを渡す場合
ここからは、寒中見舞いの贈りものにおすすめの商品を紹介します。
のしや表書きが必要なケースも解説しますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
どんなものを選べばいい?
<タオルなどの消えもの>
タオルなどの消えものは、以下の理由で寒中見舞いの贈りものに適しています。
- 使い勝手がよい
- 贈る相手を選ばない
贈りものにタオルを選ぶ場合は、上質で肌触りのよいものを選ぶのがおすすめです。
見栄えのよいタオルを選べば、目上の方にも喜んでもらえるでしょう。
<食べもの>
親戚や友人の場合は、肉や魚、フルーツなどの食材もおすすめです。
寒中見舞いの時期は、大人数で食事を楽しむ場合も多いため、贈りものに豪華な食べものを選ぶことで、料理をランクアップできるメリットもあります。

<ドリンク類>
寒中見舞いを送る時期は、暖かいドリンクも重宝します。
手頃な価格の商品も多いため、日頃からお世話になっている方に気兼ねなく贈れるでしょう。
特に、デザイン性の高いパッケージの商品は親しい友人に贈るのにおすすめです。

のしや表書きについて
<一般的な寒中見舞いの場合>
一般的な寒中見舞いの場合は、「蝶結び」ののしを使用します。
表書きの上部に記載する内容は、以下のように相手との関係性で異なるため、注意してください。
- 贈り先が目上の方の場合:「寒中お伺い」
- 贈り先が目下や同等の場合:「寒中御見舞い」
また、表書きの下部に名前を記載することも忘れてはいけません。
<喪中の場合>
自分または相手が喪中の場合は、白の短冊(奉書紙)を使用します。
一般的な寒中見舞いと同様に、相手との関係性をふまえて表書きを記載するとよいでしょう。
手紙は必ずつけること
寒中見舞いとして贈りものを渡す場合は、手紙をつけないとマナー違反にあたります。
なぜなら、相手を気遣う言葉や近況報告を挨拶状で伝えることを本来の目的としているためです。
寒中見舞いで贈りものを渡す場合は、形式をふまえたうえで、必ず手紙をつけましょう。

まとめ
寒中見舞いを送る際は、送る時期を守り、正しい手順に沿って内容を書くことが大切です。
寒中見舞いで贈り物を贈る際は、身近なお店で使えるため、年齢問わずどなたからでも喜ばれるQUOカードがおすすめです。
封書で送る際に同封すれば、きっと喜ばれるでしょう。
普段からお世話になっている方に寒中見舞いを送る予定があれば、QUOカードのご利用をぜひご検討ください。

公開日:2023年12月28日
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最終更新日:2025.12.18
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