昇進祝いの相手別メッセージ例文とマナーを徹底解説​ 

最終更新日:2025年1月15日

昇進や昇格、栄転はとてもおめでたいことですよね。取引先や上司、同僚が昇進したときはお祝いの気持ちを伝えたいものです。しかし、どのようにして伝えれば良いのかがわからないという人が多いのではないでしょうか。

今回は、宛先別のお祝いメッセージの例文と、メッセージ中に使ってはいけない忌語を紹介します。また、お祝いの気持ちを込めて送るのにぴったりのおすすめギフトもお伝えします。

  • 目次

宛先別例文紹介

お祝いメッセージは、相手によって文章を変える必要があります。また、社内では簡潔にメールでお祝いメッセージを送るのが一般的ですが、社外の人に向けては、ハガキで送る場合もあります。

ここからは、相手別に例文をご紹介します。送る相手を把握したうえで、ぜひ例文を参考にしてくださいね。

取引先への昇格祝いメッセージ

メール

件名:〇〇へのご昇進おめでとうございます。

 

〇〇株式会社

〇〇部 〇〇様

 

いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の〇〇でございます。

このたびは、〇〇(役職名)にご昇進されるとのこと、誠におめでとうございます。

 

〇〇様がこれまでに残された多くの実績やそのお人柄を考えればむしろ当然のことと、

弊社社員一同、大変喜んでおります。

 

どうかご健康には留意され、より一層ご活躍されることをお祈り申し上げます。

取り急ぎ、略儀ながらメールにて失礼いたします。

ハガキ

拝啓

〇〇の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

また、平素は弊社に格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、このたびは〇〇(役職名)にご昇進されましたとの由、誠におめでとうございます。

これもひとえに、〇〇様の卓越した能力とお仕事に対する情熱の賜物と存じます。

今後はさらに激務となりましょうが、ご自愛の上、更なるご活躍と、〇〇様の益々のご発展をお祈りいたしますとともに、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

略式ながら、書中にてお祝いを申し上げます。

敬具

上司への昇格祝いメッセージ

件名:〇〇へのご昇進(ご栄転)、おめでとうございます。

 

〇〇様

 

お疲れさまです。〇〇です。

このたびは、〇〇(役職名)にご昇進されるとのこと、誠におめでとうございます。

 

〇〇さんからは多くのことを教えていただき、たくさん経験をさせていただきました。言葉ではいい尽くせないほど感謝しております。

〇〇さんの仕事への取り組み方や、誰に対しても真摯に向き合われる姿勢を、いつも尊敬しております。

 

これから一段とお忙しくなると思いますが、

今後のさらなるご活躍とご栄進をお祈りいたします。


取り急ぎ、メールにてお祝い申し上げます。

 

〇〇部 〇〇

同僚への昇格祝いメッセージ

件名:〇〇へのご昇進(ご栄転)おめでとう!

 

〇〇へ

 

お疲れさまです。〇〇です。

このたびは、ご昇進(ご栄転)おめでとうございます。

 

入社以来、共に切磋琢磨してきた〇〇のご昇進(ご栄転)とあって、同期としてうれしく誇りに感じています。

 

これからもお互いに上へ向かって進んでいけるように頑張りましょう。

より一層忙しくなるかと思いますが、くれぐれもお体には気をつけてください。

 

この度は本当におめでとう。

取り急ぎ、メールにてお祝い申し上げます。

 

〇〇(署名)

昇進祝いのマナー

昇進と昇任・昇格・栄転の違い

昇進、昇任、昇格、栄転はいずれも職位や地位の向上を意味します。しかし、細かな違いがあるので注意してください。


昇進…職位や地位の向上のこと(部長、係長になるなど)

昇任…公務員の官位が上がること

昇格…社内人事制度上の階級が上がること(必ずしも昇進を伴うわけではない)

栄転…転居を伴う昇進のこと

贈るタイミング

昇進祝いを贈るタイミングは、昇進が正式に発表された後、1~2週間が目安です。遅すぎるとタイミングを逃し、相手に失礼になる可能性があるため、早めに準備しましょう。 なお、昇進直後は忙しいことも多いので、直接渡す場合は相手のスケジュールに配慮することが大切です。相手の都合によっては、先にメールや電話でお祝いの言葉を伝え、後からお祝いの品を贈る方法もよいでしょう。

昇進祝いの相場

昇進祝いの相場は、相手との関係性や立場によって異なります。

関係性 相場
友人 5,000円~10,000円
部下 3,000円~10,000円
上司 5,000円~30,000円
親族 10,000円~30,000円

なお、昇進祝いは複数人でまとめて行うことも多く、高額なお祝いをする場合は複数人で贈ることによって、一人あたりの負担額を調整することができます。ただし、高価すぎる贈り物は相手に負担を感じさせる可能性があるため、適度な価格の品を選ぶことが大切です。

のしと表書き

昇進祝いの贈り物には、のしと水引を忘れずに付けましょう。 昇進祝いは何度あっても嬉しいお祝いなので、水引は紅白、または金銀の蝶結び(花結び)を使用します。水引の色はお祝いの格によってふさわしい色が異なります。一般的な昇進祝いでは紅白で問題ありませんが、相手が取締役など重役に就任した場合は金銀を選ぶとよいでしょう。表書きには「祝御昇進」「御昇進祝」「御祝」と書くのが一般的です。また、栄転の場合は「御栄転祝」、昇格には「御昇格祝」など、状況に応じて表書きを使い分けてください。相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう、丁寧に準備しましょう。

昇進祝いの贈り物の選び方

思い出になるもの

昇進祝いには、思い出に残る特別な贈り物がおすすめです。 名入れの万年筆や記念プレート、フォトフレームなどは、長く大切にされ、昇進という節目の思い出を象徴します。また、食事券など、大切な人との時間を共有できるものも喜ばれるでしょう。

華やかなもの

昇進祝いには、華やかな贈り物が喜ばれます。 花束やアレンジメントフラワーは、見ているだけで明るい気持ちになれるだけでなく、祝福の気持ちを伝えられる定番の贈り物です。 特に、職場や自宅に飾ることで、昇進という特別な瞬間を華やかに演出できます。また、高級チョコレートやおしゃれなスイーツセットなど、味だけでなく見た目にもこだわったギフトもおすすめです。

実用的なもの

昇進祝いには、実用的な贈り物が喜ばれます。 ビジネスシーンで使える高級ボールペンや万年筆、名刺入れ、ビジネスバッグなどは、昇進後にも活躍するアイテムです。複数のアイテムを組み合わせてセットにしてもよいでしょう。また、相手の新しい役職やライフスタイルに合ったものを選ぶことで、感謝と応援の気持ちが伝わります。

相手の趣味や好みに合うもの

昇進祝いには、相手の趣味や好みに合った贈り物を選ぶのもおすすめです。たとえば、ゴルフや釣りが趣味なら関連グッズ、料理好きなら高品質な調理器具や食材セットなどが喜ばれます。

昇進祝いの注意点

贈ってはいけないもの

<マットやスリッパなど足で踏むもの>

昇進祝いでは、マットやスリッパなどの「足で踏むもの」は避けたほうがよいとされています。足で踏むものは「相手を踏み台にする」といった意味があるとされているためです。よって、上司や取引先に贈ると失礼な印象を与えかねません

<肌着類>

昇進祝いでは、肌着類の贈り物も適していません。 肌着は下着とも書くことから「下に見ている」と思われるだけでなく、生活必需品なので生活に困っているのではないかと思われているような印象を与えるからです。プライベートなアイテムでもあるため、不快に感じられる可能性も高いでしょう。

<縁起が悪いもの>

昇進祝いには、縁起が悪いとされる物全般を避けましょう。 たとえば、ハンカチは「別れ」、刃物類は「縁が切れる」、櫛は「苦(く)」「死(し)」、緑茶は法事に用いられることが多く、不幸を連想させます。

<現金>

昇進祝いに現金を贈るのは避けましょう。 現金は直接的でビジネスシーンには不向きであり、相手に気を使わせることもあります。また、お金に困っていると思われたのではないかと、相手から悪い印象を持たれかねません。

お祝いを渡すタイミング

昇進祝いは、 昇進の正式発表から1週間以内が理想です。正式発表よりも先にお祝いを渡すことはマナー違反とされているため、先に知っていても避けるほうがよいでしょう。また、会社によっては部署ごとの慣例やお祝い会があるかもしれません。周囲とのタイミングを合わせることも意識してください。

就任・昇進祝いで使ってはいけない忌語一覧

おめでたい昇進へのお祝いメッセージを送る際には、気をつけるべきことがあります。それは忌語を使わないことです。

お祝いの際に避けるべき忌語は主に4種類です。

変化に関する言葉

「変化」「移ろいの早さ」「変わる」など

衰退を連想する言葉

「辞める」「枯れる」「終わる」「失う」「消える」「倒れる」「壊れる」「去る」「潰れる」「詰まる」「傾く」「下がる」など

退陣を連想する言葉

「消える」「辞める」「去る」「逃げる」など

重ね言葉

重ね言葉は悪いことの繰り返しを意味する言葉のため、避けましょう。

「返す返す」「重ね重ね」「重ねて」「いよいよ」「とうとう」「しばしば」「まだまだ」「もう一度」「続きまして」など

 

これらの忌み言葉はお祝いのメッセージでは使わないように気をつけましょう。

金額別おすすめギフト

ギフトを贈る際に押さえておきたいポイントは、「普段は自分で買わないけれど、もらったらうれしいものを贈る」ことです。

ここからは、金額別に分けておすすめのギフトをご紹介します!

予算:3000〜5000円程度

相手の好みに合ったアイテムをチョイスするのが1番です。

予算が3000〜5000円の場合は、ゴルフ好きな相手にはメッセージや名前入りのゴルフボール、お酒好きな相手には名入れをしたお酒、よくメモをとっている姿を見かけていた場合は名入れの筆記具など、相手の生活の中で使えるものが良いでしょう。

好みがわからない場合は、好きなときに好きな用途で使ってもらえるQUOカードを贈るの がおすすめです。


予算:1万円程度

予算が1万円の場合も、相手の好みを知っているのであれば好みのアイテムを選ぶのがベストです。

お酒好きの人にはシャンパンなどを、お菓子好きの人には自分では普段買わないような高級なお菓子の詰め合わせが良いでしょう。

スーツを常に着用する仕事の場合は、オーダーシャツギフトカードも喜ばれます。好みやサイズに合わせてオーダーシャツが作れるので、特別感が増します。


予算:2〜3万円程度

かなりお世話になった相手には、予算を2〜3万円程度に設定してもいいでしょう。

お酒好きな相手であれば、自分では買わないような刻印入りのお酒やグラスセットなどをプレゼントすると喜んでもらえます。

メモをとる習慣のある相手であれば、万年筆やボールペンなどの高級な筆記具を贈るのも素敵です。


ルールはないが感謝の気持ちを込めて

異動や転勤を伴うことも多い昇進祝いには身近なお店で使えるQUOカードやQUOカードPayがおすすめです。
同僚や部下一同からとすれば商品券やギフトカードを贈るのはマナー違反ではありません。
QUOカードやQUOカードPayはオリジナルデザインで作ることができるので今までの感謝やお祝いの気持ちが一層伝わりますよ。


もし、自身が昇進祝いをもらった場合はお礼に堅苦しいルールはないので相手への感謝の気持ちを込めてマナーに沿って対応すると良いでしょう。

公開日:2019年8月15日

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