法事・法要の引き出物はどんなものを用意するべき?相場や渡すタイミングについても紹介

最終更新日:2023年1月31日

法事・法要の際には、遺族の方は参列いただいた方に対して渡す引き出物や香典返しを用意する必要があります。
しかし、それぞれの意味の違いや、どんな品物を用意すればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。今回は、引き出物の品物や、相場、渡すタイミングなどについて解説します。

  • 目次

引き出物と香典返しの違い

引き出物と香典返しは、葬儀や法事、法要の際に故人を偲んでいただいた「香典」や「御供」へのお礼として感謝の気持ちを表したものですが、違いがよくわからないという人も多いかもしれません。弔事のお礼の品として渡すものには、香典返しや引き出物、会葬返礼品がありますが、それぞれ時期や意味も異なります。以下で詳しく見ていきましょう。

香典返しとは

香典返しは、通夜や葬儀、告別式などでいただいた「香典」に対する返礼品です。一般的に四十九日法要終了後、香典をいただいた方に対して1か月以内にお渡しします。対して、引き出物は、四十九日法要に参列してくださった方がお持ちいただいた「御供」に対しての返礼品です。地域や宗派によって、葬儀当日に渡すところもあります。
香典返しは、一般的に四十九日を過ぎた忌明けに品物を届けますが、引き出物は法要当日に全員に品物をお渡しします。都合がつかずに法要に参列できなかった方から郵送で「御供」が届いた場合は、後日引き出物を郵送するのがマナーです。

引き出物と香典返しは両方渡すべき?

法要の引き出物は「御供」に対してのお礼、香典返しは「香典」に対してのお礼です。では、引き出物と香典返しは、両方用意するものなのでしょうか。

基本的に両方渡す

香典と法要のお供えの両方をいただいた場合は、法要後に引き出物と香典返しの両方をお渡しします。しかし、最近は引き出物と香典返しをまとめて渡すケースも増えてきています。香典返しは地域によって違いもあるため、兼用する場合は家族や親戚に確認して対処するほうが無難でしょう。

引き出物は当日、香典返しは後日渡すのが一般的

香典返しは忌明け後に郵送で、法要の引き出物は当日に手渡ししてお持ち帰りいただくのが一般的です。地域により法要時に一緒に手渡しすることもありますが、その場合、香典返しと引き出物の品物を2つ用意する必要があります。合わせて香典に対する感謝と、法要が滞りなく終わった報告の手紙を一緒に添えましょう

香典をくれた方には引き出物を渡す

香典返しは四十九日後に渡し、引き出物は当日に渡すことが一般的ですが、近隣の方など香典が少額の方に対しては、香典返しと引き出物を兼ねた品物を渡すことがあります。また、高額な香典をいただいた方に対しては、法要後に改めて香典返しを郵送で届けましょう。

香典を辞退する場合

近年では、遺族側の意向により、お葬式で香典を辞退するケースが多くなっています。家族葬が増え、慣習にとらわれないお葬式を望む方が増えてきたことや、香典返しの手間や費用の負担が要因となっているようです。一般的にはお葬式で香典を持参するのがほとんどですが、こういったケースの場合は、引き出物に香典を辞退する旨を入れたお礼状を用意するなどの、心遣いが求められます。

香典返しの相場はどのくらい?

香典返しは昔から続いている習慣ですが、金額やマナーも時代によって変わってきています。以下では、一般的な香典返しのマナーを解説します。

香典返しの相場は半返し

香典返しの相場は、いただいた金額の半額をお返しする「半返し」が一般的と言われています。香典返しは、一律で準備する法要のお返しとは違い香典の額で用意するため、1万円の香典をいただいた場合、5,000円分の品物を香典返しとして用意します。香典返しは、地域やしきたりによって違いもあるため、よくわからない場合は家族や親戚に確認しましょう。また、高額な香典をいただいた場合や、一家の主が亡くなったケースなど事情によっては、3分の1程度をお返しする場合もあります。

当日返しの場合

香典返しは、四十九日後が一般的ですが、最近では、葬儀当日に参列者に香典返しの品物を渡す「当日返し」も多くなってきています。お通夜や葬儀は参列者も多いため、手間を取らない「当日返し」が普及していったようです。「当日返し」の場合、5,000円程度の香典をいただくことを想定して、半返しになるよう2,000~3,000円程度の品物を用意するのが相場です。
しかし、地域により「当日返し」が普及していない地域もあるので、お返しの品物、改装御礼と合わせて、「略儀ながら書面にて御礼申し上げます」「これをもちまして香典返しとさせていただきます」などの挨拶文を添えて、渡したものが香典返しであることを伝えるようにしましょう。

高額な香典をいただいた場合

香典返しは「半返し」が基本ですが、高額な香典をいただいた場合は、半返しにこだわる必要はありません。香典返しは、故人との関係で相場が決まることも多く、香典を用意された方の気持ちを尊重して対応しましょう。「当日返し」はいただいた香典の額に関係なく同じ品物を渡すことになるため、忌明け後に改めて香典返しを用意して、お渡ししましょう。

引き出物について

引き出物の相場は?

引き出物の相場は、法要後の会食費用と合わせて1万円程度が目安となっています。
つまり、2,000円~5,000円程度が相場です。
お葬式で香典をいただいた場合の引き出物の相場は、香典の額の3分の1から半分程度が基本とされています。
法事の香典の相場は、会食がない場合は1万円程度、会食がある場合は1∼3万円程度であるため、香典をいただいた場合も、2,000~3,000円程度が引き出物の相場です。
また、高額の香典をいただいた場合は、香典の額の3分の1から半額くらいになるように引き出物とは別途で、後日香典のお返しをします。

渡すタイミングについて

引き出物は、法要や会食が全て終わり、参列者が帰宅するタイミングに手渡しするのが一般的です。
法要後に会食会場まで移動することも多く、参列者の荷物になってしまうので、参列者が帰宅するタイミングで渡すのが最適でしょう。
引き出物を渡すときは、お礼の一言を添えながら世帯ごとに手渡しをするのが理想的です。
しかし、参列者が多い場合には、会食会場の席に引き出物を置いておいても問題ありません。その際は、最後の挨拶時に引き出物をお持ち帰りいただくためのアナウンスを入れましょう。
また、法要の欠席の方から香典のみをいただいている場合は、後日引き出物を郵送や宅配便で送ります。

渡す際の作法は?

法事・法要の引き出物には、のし紙(かけ紙)をかけて渡します。
表書きの書き方は地域よって異なり、西日本では「粗供養」、中国・九州地方では「茶の子」などの書き方をします。
書き方は、宗派によっても異なるので確認するようにしましょう。しかし、地域や宗派のしきたりがよく分からない場合や不安がある場合には、全国的に使用されている「志」を書きましょう。
また、のしの水引きは、黒白、藍銀、黄白などの結びきりを選び、のし下の名前は施主の苗字を濃い墨で記入します。

引き出物の品物はどんなものが良い?

引き出物選びの基本は、「後に残らないもの」「日持ちがするもの」「好みが分かれないもの」などがあげられますが、さらに参列者が持ち帰りやすい軽くてかさばらないものがおすすめです。
賞味期限が長いお菓子や食品、生活に欠かせない洗剤やタオルなど生活に便利なものや、いくつあっても困らないものの人気が高いです。

消え物

引き出物の定番は、消え物です。
消え物は、食品や洗剤、石鹸などの、食べたり使ったりしたら消えるもののことを言います。迷ってしまって決められないという場合は、食品や日用品の詰め合わせがおすすめです。3,000円や5,000円などの予算に応じた引き出物が簡単に見つかります。
また、参列者に高齢の方がいる場合は、できるだけ軽いものを選ぶようにしましょう。

お菓子

お菓子の引き出物も定番となっています。引き出物のお菓子は、洋菓子と和菓子のどちらでも問題ありません。
個袋入りのお菓子や詰め合わせのお菓子は、価格のバリエーションが多くあり、予算の調整がしやすいのでおすすめです。
参列者に少人数世帯や1人暮らしの方が多い場合は食べきれない可能性もあるので、賞味期限が長いクッキーやマドレーヌ、おせんべいなどの焼き菓子が良いでしょう。

引き出物にもご利用いただける「QUOカード」

QUOカードの引き出物もおすすめです。QUOカードを引き出物にするのはマナー違反では?と思われる方もいるかもしれませんが、「後に残らず」「日持ちがして」「相手の好みがわかれにくいもの」という引き出物の基本的な選び方に実はぴったり合っており、さらにカード1枚とかさばらないため、持ち運びがしやすいというメリットがあります。またQUOカードオンラインストアでは、引き出物にも使えるQUOカード専用ののし紙や名入れサービスも購入可能です。

オリジナルデザインのQUOカードで故人を偲ぶ方も

最近では、故人にちなんだ想い出の写真を使ったオリジナルデザインのQUOカードを法事や法要の引き出物としてご利用いただく例もあります。
「後には残さない」のが定番の引き出物ですが、オリジナルQUOカードなら使い終わっても、いつでも故人を偲ぶことができる引き出物として選ばれているようです

まとめ

いざ用意をしようとすると、マナーや相場など迷う事も多い法事・法要の引き出物選びですが、大切なのは故人を偲ぶために参列してくださった方へ感謝と労りの気持ちが伝えることです。
QUOカードなら全国約6万の身近な店舗で使用することができるため利便性が高く、軽くてかさばらないので参列者にも喜ばれる引き出物となるでしょう。オリジナルデザインのQUOカードもオンラインストアから簡単に購入することができるので、ぜひご利用ください

公開日:2021年6月18日

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