会葬御礼とは?香典返しとの違いや渡す品・タイミングなどを解説

最終更新日:2025.11.12

「会葬御礼」は、葬儀に参列してくださった方へ感謝の気持ちを伝えるものであり、ご遺族にとって大切なご挨拶の一つです。故人を偲び、足を運んでくださった方々に対して、誠意を持って感謝の意を表すことは、礼儀としても欠かせません。

しかしながら「香典返しとの違いが分からない」「どのような品を用意すれば良いのか迷ってしまう」「渡すタイミングはいつがよいのだろう」など、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、会葬御礼の意味をはじめ、香典返しとの違い、用意する品物、渡す時期、挨拶状の書き方など、会葬御礼について分かりやすく解説します。

会葬御礼に関するマナーを知り、失礼のない対応をできるようにしておきましょう。

会葬御礼とは

葬儀や告別式に参列していただいた方々へ、感謝の気持ちを伝えることを「会葬御礼」といいいます。

まずは、会葬御礼の詳しい意味や香典返しとの違いについて、詳しく紹介していきます。



会葬御礼とは

葬儀や告別式に参列してくださった方々に対し、感謝の気持ちを形としてお渡しするのが「会葬御礼」です。

香典とは無関係に参列そのものへの御礼であり、地域によっては「粗供養」と呼ばれることもあります。

かつては、遺族が葬儀後に挨拶回りをすることが一般的でしたが、現代では葬儀当日に御礼品を渡す形が一般化しています。御礼品としては簡易な菓子やタオル、洗剤などの商品が選ばれることが多く、金額も抑えめな点が特徴です。



会葬御礼と香典返しの違い

「会葬御礼」と「香典返し」は混同されやすいですが、それぞれで役割が異なります。会葬御礼は、葬儀へ参列いただいた行為そのものに対する御礼として渡すものです。

一方、香典返しはいただいた香典へのお返しに、後日お贈りするのが原則です。ただし、近年では「即日返し」として、香典返しも葬儀当日に会葬御礼と一緒に渡すケースが増えています。



会葬御礼では何を渡す?

会葬御礼として渡す品物は、故人を偲び、参列してくださった方への感謝を形にしたものです。そのため、高価なものではなく、心ばかりの気持ちを表す品を選ぶのが基本です。ここでは、会葬御礼で渡す品を紹介していきます。



会葬御礼品

会葬御礼品には、お茶やのり、お煎餅、羊かん、石鹸や入浴剤、タオル類、さらにはQUOカードなど、幅広い品が選ばれます。金額は、500〜1,000円程度が相場とされており、すべての参列者に同じ品を渡すのが一般的です。

いずれも使えばなくなる「消えもの」や、日常的に使いやすく、持ち帰る際に負担とならないものが多く選ばれています。品選びに迷った場合は、葬儀社に相談すると安心です。



清め塩

「清め塩」は、死によってもたらされると考えられる“穢れ(けがれ)”を払い落とす意味を持ちます。これは「参列者が自宅に戻る際、玄関先で塩をまいて身を清める」という、日本に古くからある風習に基づいています。

最近では渡さない場合もありますが、地域によっては必須とされていることもあり、会葬御礼品と一緒に小袋に入れて渡すのが一般的です。



会葬礼状

会葬礼状とは、参列してくださった方への感謝の気持ちを言葉で丁寧に伝えるためのものです。定型文が多く使われますが、遺族の心情を反映したひと言を添えることで、より心のこもった印象となります。

基本的には会葬御礼品に同封してお渡しし「生前のご厚情への感謝」や「今後のご指導をお願いする旨」などが記されます。



会葬御礼を渡すタイミング

会葬御礼は、参列者全員に感謝の気持ちを伝えるためのものですので、受付で記帳していただいた際にその場でお渡しするのが一般的です。ただし、葬儀や告別式が終わった後、出口付近でお渡しするケースも多く見られます。

いずれの場合も、混雑を避けながら参列者一人ひとりに丁寧に手渡しできるよう、葬儀社と事前に段取りを確認しておくことが大切です。



会葬御礼の挨拶状の例

会葬御礼の挨拶状の例は、以下のとおりです。

拝啓 故〇〇 〇〇儀 葬儀に際しましては ご多忙の折にも関わらずご丁重なるご会葬とご厚志を賜り 誠にありがとうございました

心より感謝申し上げます

本来であれば拝顔の上ご挨拶申し上げるべきところ 略儀ながら書中にて御礼申し上げます

敬具

会葬御礼の挨拶状を作成する際には、句読点を使わないのが一般的な作法です。

一般的な手紙とは書き方が異なるため、作成時には十分に気をつけましょう。



会葬御礼に関するよくある質問

ここでは、会葬御礼に関するよくある質問をいくつか見ていきましょう。



会葬御礼と香典返しは両方必要?

会葬御礼と香典返しは、どちらも感謝の気持ちを示すものですが、目的が異なるため両方を用意しても失礼にはあたりません。ただし、同じ品にするのではなく、内容に変化を持たせることが望ましいです。

また、持ち帰りやすさを考慮して1つの袋に入れても問題ありませんが、それぞれを個別に包むなど、丁寧な対応を心掛けましょう。



会葬御礼は相続税がかかる?

会葬御礼の費用は、葬儀に直接関わる出費とみなされるため、相続税の課税対象からは除外され、控除の対象となります。

一方で、香典返しにかかった費用はあくまで贈答の性質が強く、税務上は控除の対象外となります。そのため、両者の性質の違いを理解した上で、会計処理を進めることが大切です。



会葬御礼品はどこで買えば良い?

会葬御礼品は、贈答品を扱うギフトショップや百貨店で個別に購入することができますが、葬儀社に依頼するとスムーズです。

近年では、カタログから予算や品目を選べるプランも用意されており、短期間で手配が可能です。また、地域の風習にも詳しいことから、迷ったときは葬儀社に相談すると良いでしょう。



まとめ

会葬御礼は、葬儀や告別式に参列してくださった方々へ感謝の気持ちを伝える大切な習慣です。香典返しとの違いや品物の選び方、渡すタイミングなどを理解することで、より丁寧で失礼のない対応ができます。そのため、地域の風習や事情に合わせた準備を心掛けましょう。

なお、会葬御礼の品としてQUOカードはコンビニや書店などの身近なお店で使えるので、その実用性が高く喜ばれています。会葬御礼の品に何を贈れば良いか迷っている方は、ぜひQUOカードを選んでみてはいかがでしょうか 。

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公開日:2025年11月12日

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