香典返しの掛け紙(のし紙)のマナーやふさわしい品物について

最終更新日:2022年8月24日

香典返しの際、気にするべきポイントのひとつとして挙げられるのが「掛け紙(のし紙)」の扱い方です。掛け紙は選び方や結び方だけではなく、宗派によってもマナーが異なるもの。
そこでこの記事では、香典返しで大切な存在である「掛け紙(のし紙)」の種類や書き方などを中心に、香典返しに贈る品物についてもご紹介します。

  • 目次

香典返しの掛け紙(のし紙)とは何か?

のしというのは「熨斗鮑(のしあわび)」の略であり、名前のとおりアワビが使われていました。詳しく紹介すると、アワビの肉を薄く剥いだ後、長く伸ばして干したものを熨斗鮑と呼びます。さすがに現在では紙が使われるようになったとはいえ、のし自体の文化は今なお残っています。

そもそも香典返しが不要な場合も?

実のところ、状況によっては香典返しを必要としない場合もあります。例えば、キリスト教や神道の場合は、香典返しを行わないケースも。また、不祝儀袋に香典返しが不要である旨が書かれている場合も、必要ありません。公的機関や企業によっては、香典返しを受け取ることができず、このような場合に香典返しが不要である旨を伝えることがあります。


もうひとつ別のケースとして、金額的な問題があります。基本的に香典返しというのは、いただいた香典の半分が相場とされています。この際、香典が3,000円であれば半分の1,500円が香典返しの相場となり、当日に渡せれば四十九日明けに香典返しをする必要がなくなるでしょう。


なお、当日に渡す香典返しは弔問客に渡す会葬御礼とは別と考えられています。会葬御礼の場合は500〜1,000円くらいが相場とされています。

香典返しの掛け紙(のし紙)に関するマナー

掛け紙は、慶事用と弔事用で異なります。

掛け紙(のし紙)の選び方

昔は、贈りものを奉書紙で包み、水引を結んでいましたが、最近は印刷されたものが使われるのが一般的です。
のしがついたものを「のし紙」といい、結婚や出産といった慶事にふさわしいのに対して、のしのついていないものを「掛け紙」といい、香典返しなどの弔事に使います。
掛け紙には黒白や黄白の水引、蓮の柄入りなど種類があり、宗教や地域によっても異なります。
香典返しの水引は、いずれの場合も結び直しができない「結び切り」を選びましょう。

香典返しの表書き

表書きの文字色は、贈る時期によって異なります。
四十九日より前なら薄墨、それ以後は濃墨を使い、香典返しに添えるお礼状の文字色も贈る時期に合わせてください。
 
水引の上は、「心ばかりのお返し」を意味する「志」が一般的です。
志は、地域や宗教に関係なく弔事のお返し全般に使えます。
その他、「満中陰志」「茶の子」「偲び草」などがあり、地域や宗教によって異なる点に注意が必要です。
 
水引の下には、送り主の名前を書きます。
喪主の姓のみ、または喪主の姓に「家」を付けるのが一般的ですが、地域や宗教によってはフルネームを書き入れましょう。
また、喪主と故人の姓が異なる場合は、故人の姓に「家」と書き添えるのがマナーです。

水引の色も地域や宗教によって異なる

結び方は結び切りですが、色は地域や宗教によって異なります。ただ基本的には、白黒の組み合わせであれば全体的に使えるものであることから、詳しくない方にもおすすめの色です。 そのほか、黄色と銀はキリスト教や神道などで用いられている組み合わせで、藍色と紺色の組み合わせは仏教で用いられている組み合わせです。

掛け紙(のし紙)のかけ方

掛け紙(のし紙)のかけ方には「内のし」と「外のし」があります。
香典返しは、控えめな贈りものを意味する内のしが一般的ですが、厳密に決まっていません。
配送を利用するときは、掛け紙に傷が付かない内のし、持参するときは、相手にわかりやすい外のしを選ぶのがよいでしょう。

香典返しに贈る品物

香典返しの品物

香典返しは、故人に対する香典へのお礼と、無事に法要を終えた報告を兼ねており、四十九日が過ぎた後に贈ります。
しかし、宗教や宗派によって時期が前後するので、亡くなった30〜50日後を目安にするとよいでしょう。
 
忌明けに贈る香典返しは、香典の半額を目安に用意します。
当日に香典返しをする場合は、用意した一律の品をその場でお渡しします。
高額のお供えをいただいたときは、香典の半額から渡した品の額を引いた予算で用意し、後日改めて贈るようにしましょう。
 
お渡しする品物は、後に残らないものを贈るのがマナーです。
お茶や海苔が定番ですが、先方の家族構成や生活スタイルに配慮して、お菓子や洗剤、タオルなども選ばれています。
香典返しを包む包装紙は、目立つデザインを避け、落ち着いた色味や柄を選びましょう。

香典返しに商品券はあり?

品物の選び方は時代の流れとともに変化し、最近は「贈った相手が喜ぶかどうか」にシフトしています。
そのため、使い勝手のよさを優先して、商品券が選ばれることも珍しくなくなりました。

香典返しに商品券を選ぶ前に知っておきたいこと

香典返しに商品券を選ぶときは、相手に戸惑いや誤解を与えないよう注意しましょう。


メリットとデメリットを知っておくと、思わぬトラブルを避けられます。

香典返しに商品券を選ぶメリットとデメリット

商品券を選ぶメリットは、失敗が少ないという点です。
商品券の魅力は使い勝手のよさにあり、好きなものを自由に買いたいという気持ちに応えてくれます。
また、贈る側は品物選びに悩むことがないうえに、贈った後に相手の反応を気にする心配が少なくて済むでしょう。
ただし、贈った相手に金額が知られてしまうので、香典返しの額を知られたくない方は、少し気後れするかもしれません。
また、現金と同等と考える人も多く、現金に現金を返すのは失礼だと捉えられる節があります。
香典返しとして贈るときは、目上の方や風習を大切にする方への配慮を大切にしましょう。
 

どんな商品券を選ぶのがよい?

いろいろな種類がありますが、全国の百貨店で使える商品券やカード会社が発行する商品券、QUOカードなどがおすすめです。
同じ商品券でも、使える店舗や商品が限られるものは、商品券ならではの魅力を欠いてしまうかもしれません。
また、種類によってはカジュアルなイメージを与えてしまうため、相手との関係性や金額で使い分けるのがよいでしょう。

商品券を贈るコツ

商品券を贈るときは、相手の使いやすさに配慮すると大変喜ばれます。

<用意する枚数>

たとえば、1万円分の商品券でお返しするときは、1枚だけ贈るよりも、10枚に分けたほうが使いやすいでしょう。

<味気ない気がするとき>

お菓子や少額の品物を添えて贈ると、温かみを感じる香典返しができます。
1万円分をお返しする場合は、商品券と品物を5,000円ずつに分けるなど、包み方を工夫しましょう。

香典返しに使えるQUOカードもあります

QUOカードは全国約6万店でご利用いただける、携帯に便利なギフトカードです。
落ち着いたデザインのカードならカジュアルになりすぎず、またのし紙をつければ仏事の礼儀を欠くことなく贈れます。
故人の面影がうかがえるオリジナルデザインのカードを作成し、法事や法要の際に利用するのもおすすめです。

香典返しにもQUOカードを

QUOカードは、約6万のお店でご利用いただける、
全国共通のギフトカード(商品券)

香典返しの品にはお菓子やお茶などが選ばれることが多いのですが、食品類だと、賞味期限や消費期限の問題から無理にでも消費しなくてはならなかったり一人では食べきれないということもあります。しかし、QUOカードであれば相手が自由に使えるため、使いたいタイミングで使用することができます。


従来は葬儀がひと段落をしたことを報告するという意味も込めて四十九日法要の後に贈る「忌明け返し」が一般的でしたが、最近では香典を管理する負担を軽減するためにあらかじめ用意したものを葬儀当日にお渡しする「即日返し」もよくみられます。


香典返しでQUOカードを贈って失礼にならないかと不安に思うかもしれませんが、結論としては問題ありません。むしろ会葬御礼とともにかさばらずに持ち帰っていただけるという利点もあります。


QUOカードでは香典返しに最適なデザインも用意されていますので、香典返しの品選びに迷ったらぜひ参考にしてみてください。


公開日:2020月10月7日

会葬御礼・引き物にQUOカードがおすすめです

かさばらず実用的なQUOカードは、香典返しにもよくご利用いただいています。

気軽にお買い求めいただけるギフトカードです

常時100種類以上のデザインからお好きなQUOカードを購入いただけます。 オリジナルデザインのQUOカードはオンラインストアで受け付けております。

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